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大人も読めない漢字ランキング上位?『月極駐車場』の『月極』を徹底調査

こんにちは!調査員のSです。

「雰囲気」「何卒」「進捗」「捺印」これ、なんだかわかりますか?
大人を対象にした“読み方を間違えていた漢字”ランキングの常連たちです。
「雰囲気(ふんいき)」を「ふいんき」と読んでしまっていた、まさに雰囲気で読んでいた!ってネタは鉄板ですよね。

以下はそれぞれ「なにとぞ」「しんちょく」「なついん」です。

実は、これらに並んでよく挙げられるのが「月極(つきぎめ)」なんです。

月極駐車場の「月極」は運営会社の名前だと思っていた!?

最近、同世代の友人のひとりがこれを「げっきょく駐車場」と読んでいて、しかも「げっきょく」という会社が運営している駐車場だと思っていたんですね。
これはわたしの友人に限った話ではないらしく、「Yahoo!知恵袋」や「教えてGoo」にも「月極」の読み方や運営者についての質問がありました。

確かに、どうして「月決め」じゃなくて「月極」なんでしょうか?

「月極駐車場」に関する2つの勘違い

「月極駐車場」を「げっきょく駐車場」と読んでいた

月極駐車場のシステムなどは知っているのに「げっきょく」と読む方もいらっしゃいます。実際、運営会社やオーナーの方に話を聞くと「げっきょく駐車場空いてますか?」という問い合わせも多いとお話を伺いました。

会社名・運営者の名前だと思っていた

全国の駐車場を運営する大手企業の名前だと思っている方も結構いらっしゃいます。
わたしの友人は「すごいシェアだな……」と感心していたそうです。そうだったら確かにすごい。

おそらく後者は「げっきょく」と読んでいたことから発生した勘違いであることがほとんどでしょう。
「つきぎめ」と読めていたら、なんとなく意味も分かりますもんね。

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月決めじゃなくて月極と書く理由は?

「極」という漢字のイメージは『何か1つのモノをこれ以上先はないという状態まで持って行くこと』を意味する「極(きわ)める」の方が大きいです。
しかし、月極駐車場の月極(つきぎめ)は『月ごとの契約で駐車場を借りること』を意味します。

手持ちのスマホやパソコンで「きめる」と打つと……?

お手持ちのデバイスに入っている変換ソフトにもよりますが、だいたい出てきます「極(き)める」。
実は、戦前くらいまで「極」は「約束する」という意味で広く使用されていたという話があります。時代は令和ですが、確認できる限り明治時代には既に「極」を約束という意味の「極(き)める」と使用していたそうですよ。

現代では「月決駐車場」ではない?

「極」という文字に対する認識が違う現代では「月極」ではなく「月決」と書くのが適切ではないのか?という疑問が出てきますよね。
実際に「月決め駐車場」と表示している運営会社やオーナーの方もいらっしゃいますが、今も圧倒的に「月極」表記が多いです。
これはなにも歴史を大切に……というわけではなく、「決める」という字では少し意味合いが違ってきてしまうからだと考えられます。

だんだん国語の授業みたいになってきましたね……。

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やっぱり月【決】駐車場じゃなくて月【極】駐車場が適切?

「決」という字には「決断・決定」という意味があります。
月極駐車場は月ごとの契約駐車場ですから、確かに「月決め」ではニュアンスが微妙に違いますね。このため、今もまだ「月極」という表記が残っているのです。

『月極駐車場の読み方・由来』の調査結果!

・「月極」の「極める」は約束・契約という意味で使われていた!
・「月決め」も少し意味が違ってくるので今もまだ「月極」が使われている!
・「月決駐車場」と表示しているところもある!

時代と共に言葉の定義や意味が変わるのはよくあることです。
戦前から続いてきたこの「月極」という言葉も、この先変わっていくかもしれませんね。
個人的には「月極」の読み方が好きなので、このままでいて欲しいなあとは思います!